皆様、 こんにちは。 グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。
いささか古い記事になりますが、2月6日付の日経新聞に、『東京都の休廃業企業、25年は過去最多の1万7954件 赤字解散多く』のタイトルで記事が掲載されました。今回は、この記事に関して考えを述べます。
本記事の冒頭部分は以下の通りです。
「東京商工リサーチは、東京都内で2025年に休廃業・解散した企業(個人事業主を含む)が1万7954件だったと発表した。前年比で16%増え、過去最多だった。人件費や原材料費の高騰に加え、日銀の利合わせなど外部環境の変化が要因となった。慢性的に赤字状態の企業の割合が高止まっており、事業承継のハードルも上がっている……」
本ブログ・コラムでは、今まで何度か生産年齢人口が急減少しているので、中小企業は国内市場を中心に事業を行っていては、売上拡大が困難であると繰り返しお伝えしてきました。中小企業は、事業収益拡大のため、記録的な円安進行下の今こそ輸出事業の拡大を考え、計画し実行する必要があります。
「国内依存」という最大のリスク
日経新聞が報じた「過去最多の休廃業」という衝撃的な数字は、日本経済の構造的な疲弊を浮き彫りにしています。コストプッシュ型のインフレ(原材料・人件費高騰)に対して、国内の限られた購買力の中では価格転嫁が追いつかず、利上げが最後の一押しとなってしまった形です。
今後、日本の生産年齢人口がさらに激減していく中で、国内市場のみをターゲットにし続けることは、沈みゆく船に留まることに等しいと言わざるを得ません。
一方で、世界に目を向ければ、日本の製品や技術に対する信頼(JAPANブランド)は依然として高く、何より歴史的な円安という強力な輸出の追い風が吹いています。今、このチャンスを掴まない手はありません。
海外販路開拓の鍵:英語版Webサイトの効果的運用
海外市場への第一歩は、デジタル上での「顔」となる英語版Webサイトの構築です。しかし、単に日本語を翻訳して掲載するだけでは、世界中の競合に勝つことはできません。今、取り組むべきは「見つけてもらうための二段階対策」です。
- 検索エンジン対策(SEO)
海外のバイヤーや消費者が特定のキーワードで検索した際、上位に表示されるための施策です。
現地ニーズに即したキーワード選定:日本人が考える「強み」と、現地の人が探している「言葉」のズレを解消します。
信頼のストーリー化:技術力やの高さだけでなく、その背景にある哲学や製造工程を英語で論理的に説明し、信頼を獲得します。
- AI検索最適化(AIO / GEO)の衝撃
現在、情報の探し方は激変しています。ユーザーはGoogle検索だけでなく、Gemini、ChatGPT、PerplexityといったAI(AIエージェント)に直接問いかけ、「自分に最適な取引先を選別させる」ようになっています。
AIに自社を見つけてもらい、「日本の信頼できるサプライヤー」として推薦させるためには、以下の対策が不可欠です。
●構造化データの最適化:AIが内容を正確に理解できるよう、AIや検索エンジンが、会社の強みを正しく、素早く理解できるように翻訳する。
●引用されるコンテンツ作り:業界の専門知識や独自のデータ、解決策を提示し、AIが「情報源」として参照しやすい質の高い情報を発信する。
●外部評価の蓄積:サイト内だけでなく、外部メディアやSNS、レビューサイトでの言及を増やすことで、AIからの「信頼性」を高める。
3.デジタルが変える「集客」と「商談」
かつてのような大規模な海外展示会への出展だけが販路開拓の道ではありません。国内で開催される国際展示かへの出展も極めて有効なやり方です。
展示会への出展前になすべきことは、上記2項の英語版Webサイトの作成と効果的な運用により、情報発信を行うことです。
加えて、英語版Webサイトを軸に、LinkedInなどのビジネスSNSを活用したダイレクトな集客を組み合わせることで、地方の中小企業であっても、オフィスにいながら世界中のバイヤーと繋がることが可能です。
4.「言葉の壁」も、最新のAI翻訳や商談支援ツールを活用すれば、大幅に下げることができます。必要なのは英語力そのものよりも、「自社の価値を世界基準で定義し、発信する勇気」です。
まとめ:未来への投資としての海外展開
日経記事が指摘するように、赤字企業のままでは事業承継もままなりません。しかし、海外市場という広大なパイを取り込み、外貨を稼ぐ力を身につければ、その企業は「存続すべき価値ある資産」へと生まれ変わります。
休廃業の波に飲み込まれるか、それとも円安を機に世界へ飛躍するか。
今こそ国内市場の枠組みを超え、SEOとAIOを駆使したデジタル戦略を軸に、攻めの経営へ転換しましょう。少々大げさに言いますと、世界は、あなたの会社の技術やノウハウを待っています。
よろしくお願いいたします。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A山本雅暁